名刺を使ってビジネスや交友関係を広げる場合、名刺を受け取った相手に「何をしているどこの誰か」を覚えてもらうことが目的となります。 しかし、いざ自分で名刺をデザインしようとなると、何を名刺に載せればいいのか分からないことってありませんか?
今回は、渡した相手が手元に残しておきたい、または記憶に残る名刺の内容を作っていましょう。
自分・会社やお店のアピールするキーワードを洗い出す
意図的に名前と連絡先のみの名刺を作る場合を除き、可能な限り相手に伝えたいことを載せておく方が、相手は仕事を振ったり連絡を取りやすくなります。
伝えたいことをきちんと載せておくことは、写真やイラストを使った名前だけの名刺よりも効果的です。まずは相手に伝えたいアピールポイントを可能な限り洗い出します。
たとえばラーメン屋の場合、
- じっくり煮込んだ魚貝スープがうまい!(商品の特徴)
- 駅前から徒歩2分(立地)
- 極上の味で驚きの780円!(価格)
- テレビや雑誌に紹介されたうまいラーメン
- 100種類のトッピング
- 名前と肩書き
- 住所
- 電話番号
- ファックス番号
- 営業時間
- 地図
- WebサイトのURL
- TwitterやFacebook、LINEのID
- 主力商品の写真
- 主力商品の紹介文
- 主力商品・店舗誕生の生い立ち
- 商品のメニュー
- 顔写真(必要な場合)
というふうに、ざっと思い浮かんだもので沢山出てきました。
自分がアピールしたいことをじっくりと考えれば、沢山出てくると思いますので、可能な限り出してみてください。
必要な情報を残し、内容を削っていく
キーワードの重要度を決める
洗い出したキーワードを全て名刺サイズに納めるには、まとまりの無いデザインになり、伝えたいことも伝わりにくくなります。
そこで次の方法で分けてみます。
- 渡す相手に必ず伝えたい・覚えてもらいたいこと(重要度大)
- 興味を持ってもらえた場合、続けて読んでもらいたいこと(重要度小)
先ほどのラーメン屋のサンプルで考えてみますと、
- A)渡す相手に必ず伝えたい・覚えてもらいたいこと
- 店舗名またはロゴ(あればの話)
- ラーメン屋とわかるキーワード(ラーメン、拉麺、麺屋 etc…)
- 住所
- 電話番号やファックス番号
- 営業時間
- 地図
- B)興味を持ってもらえた場合、続けて読んでもらいたいこと
- じっくり煮込んだ魚貝スープがうまい!(商品の特徴)
- ○○駅から徒歩2分(立地)
- 極上の味で驚きの780円!(価格)
- テレビや雑誌に紹介されたうまいラーメン(信用を得るキーワード)
- 名前と肩書き
- 100種類のトッピング
- 主力商品の写真
- 主力商品の紹介文
- 主力商品・店舗誕生の生い立ち
- 商品のメニュー
- 顔写真(必要な場合)
- WebサイトのURL
- TwitterやFacebook、LINEのID
に分けることにしました。
重要な内容を必ず載せ、重要度の低いキーワードは効果的なものだけ残す
A)を名刺に書いておけば、ラーメン屋の名刺でどこで何時営業しているのか、連絡はできるかがはっきりと分かります。
でもこれだけじゃ店のアピールに欠けてしまいます。特にラーメン屋は群雄割拠、多くの名店に埋もれないように自分のラーメンをうまく伝えないといけません。
そこでB)を使って名刺に主力商品のラーメンをアピールする為のキーワードを残すように、更に絞っていきます。
また、名刺を両面印刷する場合は、ラーメン以外にお店に来てもらえる工夫も盛り込む方がいいです。例えば地図を入れれば、初めて来店する人にお店の場所を分かりやすく紹介できます。
名刺を持っている人が常連さんということは考えにくいですよね。常連さんが周りの人に紹介した場合が多く、初めて来店する人が名刺を持っているということが考えられますので、分かりやすい目印を入れた地図を入れておけば、初めてのお客様も来店しやすくなります。
重要なキーワードのみ残す
では、先ほどあぶり出したキーワードをすべて使って並べてみてください。キーワードが多すぎて、煩雑な見た目になっていませんか?
もし煩雑で見た目が悪い場合、名刺を受け取った人は、何が言いたいのかが伝わらずに、印象の弱い名刺として扱われることがほとんどです。
名刺を渡す(持って帰ってもらう)場合、大抵は「仕事をもらう」売り込みする訳ですから、売り込みに不必要・印象の弱い情報を削っていきましょう。
するとこんな感じになりました。文字だけですが、先ほどよりも内容は洗練されていて程よい空白もあり、落ち着いた感じになりましたね。しかも伝えたいことを然りと伝える名刺になる訳です。
ここまでは、デザインできる人・できない人関係なく、名刺の品質を上げる工夫ができますよね。後はデザイナーもしくはご自身でデザインしていく訳ですが、その辺りの話は次回にしておきましょう。
長文を読んでいただき、ありがとうございました。